お客様の声 豊田様
模索しつつ立ち上げたソーシャルネット
ソーシャルネットの事業内容について教えて下さい。 ソーシャルネットでは、2006年の設立以来、移動販売をされている方に、スーパーやパチンコ屋などの出店場所の紹介をしつつ、自社でも移動販売車を使って焼き鳥を販売しています。 当社は、出店者の方の手取りを多くできるように、出店料を低く抑えています。具体的には、場所代と食材代を引いた出店者の方の取り分が45~50%になるようにしています。通常、出店場所の紹介業者を利用すると、場所代と食材代を引くと、手元に残るのが30~35%になることが多いのですが、それだと出店者の方はモチベーションを維持できませんし、そもそも事業として成り立ちません。 移動販売では、平日の売上げが大体35000円、土日で50000円が1つの目安です。個人で移動販売を行う場合、経費以外の収入は自分のものにできますが、会社として移動販売を行うと人件費がさらにかかるため、場所代や食材費用、その他の経費がかかると、35000円売り上げても5000円ぐらいしか利益が残りません。 当社の場合は、会社で移動販売をして35000円売れれば、10000円ぐらいは利益が出るようにしています。個人で行う場合であれば、15000円~17000円は利益となります。他の紹介業者さんから当社に乗り換えてきた方もいますが、取り分が上がったと喜んで下さっています。 移動販売をされる前は、どんなお仕事をされていたのですか? ソーシャルネットを立ち上げる前は、不動産関係の仕事をしていました。その頃、友人と飲んでいて、「豊田は会社をやったほうがいいよ」と言われ、「30になったらやるよ」って答えちゃったんですね。30歳目前になったときに、「そういえば会社立ち上げるっていったな」と思いだし、何をやるか決める前に会社を設立しました。 設立当初は暗中模索でした。前の仕事の関係でパチンコ屋さんの社長さんと人脈があったので、お互いに利益が出る形で、何かできることはないかと探していました。 400台以上のパチンコ屋に出店 なぜ、移動販売だったのですか? あるとき、大手ディスカウントストアの前を通ったら、焼き鳥屋さんが移動販売車で出店していたんですね。それを見た瞬間に、「パチンコ屋さんでも、焼き鳥屋を出せば売れるのでは」ととひらめきました。出店していた焼き鳥屋さんに話を聞いたところ、場所代は1日5000円で、高くて大変とのことでした。 それを参考に移動販売を行っているオーナーの方に、「場所を確保するので、3000円でどうか」と打診したところ、「行きたいです」と言われました。 あとはひたすらパチンコ屋さんに電話をかけて、場所の確保をしました。私が場所を持っているということで、多いときは30名以上の方に、場所のご紹介をしていました。
焼き鳥を選んだ理由は何でしょうか? この仕事を始めたとき、たこ焼き屋さんとクレープ屋さんが、ご紹介したパチンコ屋さんで日替わりで出店していました。集客を観察すると、クレープ屋さんとたこ焼き屋さんとでは購入されるお客様の数が違うことに気がつきました。たこ焼き屋さんの方が売れていたんですね。 なぜかと考えたんですが、たこ焼きというと昔ながらのものですので、お客様が気軽に寄ってこれるのかなと思いました。実際、クレープ屋さんが出店しているときは、「何屋さんだろう」と、遠巻きにされている人たちがいました。当時、パチンコ屋さんのお客様には、クレープはあまり馴染みがなかったのかもしれません。 そこで、焼き鳥屋はどうだろうと思いました。たこ焼きよりも客単価が高いですし、昔ながらのものなので、気軽にお客様に寄っていただけるのではと考えました。 忙しいときはトイレに行く暇も――
どのような工夫をされていますか? 私のお店では、焼き鳥は国産のお肉を使い、炭火で焼いたものをご提供しています。炭火で焼く方がガスで焼くのに比べて格段に美味しくなるからです。 他方、炭火は取扱いが難しく、肉の脂が落ちると火柱が立ち、お肉が焦げてしまいます。そのため火柱が立ったら焦げないように肉を移動させる必要がありますし、火が弱まってきたら次の炭も準備する必要があります。その辺の火のコントロールは少し慣れが必要です。 多いときは、一日何本ぐらい売れますか? 今は売れる日で大体400本、5万円ぐらい売れています。出店場所がパチンコ屋さんなので、若い方からご年配の方まで、普通に買って下さいますね。大体お一人、千円ぐらい買って下さいます。毎週ご家族で焼き鳥を召し上がるとのことで、4~5千円買って下さる方もいます。 以前は土日1日で800本ぐらい、コンスタントに売っていたことがありました。私は8割方焼き上がった焼き鳥をバットにおき、お客様が来たら焼き直してご提供しているのですが、そのようなときは最後までバットが全然埋まりませんでした。トイレや食事に行く時間もありませんでしたが、忙しすぎてそういうことを考える暇もなかったほどです。 黙々と戦う覚悟が必要
移動販売を長く続けるために必要なものはなんですか? 独立して自分でやっていく人はそうでもないのですが、雇われた人は、とにかく最初のつまずきでやめてしまうことが多いです。1~2年やってやめるならわかるけど、早い人は本当に1~2カ月でやめてしまいます。 午前中に準備をし、昼の12時~4時ぐらいから販売、夜中の12時に帰ってきて洗い物、就寝は午前1時前なんてこともあります。一人で黙々と戦う覚悟が必要です。これを読んでいる人のほとんどの方が、自分で独立して移動販売を始めようという覚悟を決めた方だと思うので、今更かもしれませんが、そういうのに耐えられる人でないと、長続きしません。 あとは移動販売はよい場所を見つけるのも大切です。売上げが全く変わってきます。紹介会社に頼るのではなく、場所探しは自分の足で行うのがベストです。 自分がイメージしていたぴったりの車があった
なぜ移動販売車.netから購入されたのですか?
移動販売の世界を広げたい
今後の展望を聞かせて下さい。 今後は、移動販売に必要な物、例えば質のよい肉、魚、酒、梱包材などを全て扱えるようにしたいと考えています。車もあるし、お肉もあるし、梱包材もある。やる気さえあれば、「移動販売できますよ。簡単ですよ」というシステムを作り上げ、移動販売の世界を広げていきたいなと、そう考えています。 普通は場所も自分で探し、お肉なども自前で購入する必要があります。そこで、安く仕入れたお肉に場所代なども含めることで、私が場所をご紹介している提携業者さんに、より多くの利便性と、利益を還元できたらなということも考えています。 神奈川で移動販売をやる方がいれば、一声かけてください! 売れるよい場所を紹介させて頂きます!! 移動販売車.netへの期待 ~先人の経験を活かした車作りを
今後の移動販売車.netへの期待についてお聞かせ下さい。 移動販売車を購入した方たちに、意見を聞けるようにするシステムができたらと思います。例えば、焼き鳥屋さんを始めたいという方がいたら、「焼き鳥屋さんでやっている人がいるので、意見を聞いた方がいいよ」というように。そうしたら、「焼き鳥屋さんならこういう設備があった方がいい」「これが作業するときはちょっと邪魔になった」等、情報を提供したり、共有することができます。 経験者の意見というのは貴重なので、その経験を活かしていけるようなシステムを是非、作って下さい。
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